タニ テツオ
  谷 哲夫   リハビリテーション学部 言語聴覚学科   教授
■ 標題
  『右手の病的把握現象と物品の強迫的使用行為を呈した脳出血後遺症の1例』
■ 概要
  46歳,右利きの女性.脳出血後より,左手の失書,右手の病的把握反射,右手の物品の強迫的使用行為,左手優位の両手の観念運動失行が出現した.頭部MRI検査では,左側の前頭葉内側面から前部帯状回の一部および脳梁体〜膨大部に及ぶ病変を認めた.本例では,病的把握反射が補足運動野の損傷なしに出現した点が注目された.物品の強迫的使用行為は本例の意志に反して“物品を使用したい”という強迫的な意図が発生することにより惹起された.我々は前補足運動野の損傷を重視し,視床と運動野間の神経結合の途絶が病的把握反射および物品の強迫的使用行為に関連すると考察した.
  谷哲夫,清水倫子,赤根良,天田稔(日高病院 リハセンター 言語療法室),中川勝豊(白根クリニック リハセンター 言語療法室)
(筆頭論文)

  共著   失語症研究,20   260-267頁   2000/09