タワラ ユウイチ
  俵 祐一   リハビリテーション学部 理学療法学科   准教授
■ 標題
  慢性疼痛患者における2重課題の効果
■ 概要
  脳機能における背外側前頭前野の賦活は,中脳水道周囲灰白質を介し下行性疼痛抑制機構を促通させ,痛みを抑制する。慢性疼痛患者は,背外側前頭前野を起始とする下行性疼痛抑制機構の機能低下により,痛みが遷延化する。先行研究より背外側前頭前野を賦活する
左右上肢で異なる運動(2 重課題)が,痛みの神経生理学的機構を改善すると考えた。本研究は,左右上肢で異なる運動が痛みの神経生理学的機構を改善し,慢性疼痛の治療となりえるかを明らかにした。慢性疼痛患者 20 名をコントロール群と左右上肢で異なる運動課題
を行う介入群に振り分け,主観的評価と神経生理学的評価を実施した。結果,介入群は,下行性疼痛抑制機構の賦活を示し,破局的思考,不安・うつの改善を示した。左右上肢で異なる運動課題による痛みの神経生理学的機構の改善は,理学療法プログラムとして脳機能を
高めることで,鎮痛効果を高める可能性を示唆した。

  ◎金原一宏、佐久間俊輔、YANG HONG、足立功浩、田中真希、俵祐一、有薗信一、寺田和弘
  共著   慢性疼痛   日本慢性疼痛学会   38(1),158-165頁   2019/12