アリゾノ シンイチ
  有薗 信一   リハビリテーション学部 理学療法学科   教授
■ 標題
  挿管人工呼吸患者の離床は呼吸循環動態を悪化させるか?
■ 概要
  挿管人工呼吸患者の離床の安全性に関して確立していないため,挿管人工呼吸患者の離床が呼吸循環動態に与える影響について検討した.対象は当院のリスクマネージメント基準に則って離床を実施した挿管人工呼吸管理患者37例.離床開始前,実施中,終了時に血圧と心拍数,不整脈の有無,呼吸不全の悪化などを評価し,離床による呼吸循環動態への影響を評価した.離床は立位までが21例,端坐位までが16例であった.人工呼吸患者の収縮期血圧は開始前平均116.4mmHg,実施中は119.8mmHg,終了時は119.0mmHgと有意な変化を認めなかった.心拍数も開始前92.5bpm,実施中95.7bpm,終了時94.1bpmと変化しなかった.最低SpO2は96.6%で90%未満になる患者はいなかった.実施後に血圧が不安定となり強心薬を増量した患者や呼吸状態が悪化した患者はいなかった.
リスクマネージメント基準に基づいて開始した挿管人工呼吸患者に対する端坐位と立位までの離床は,呼吸循環動態を悪化させずに実施する事ができた.

  有薗信一 平澤純 長谷川隆一 小川智也 渡邉文子 古川拓朗 田平一行
  共著   日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌   25(3),378-383頁   2015/12