タワラ ユウイチ
  俵 祐一   リハビリテーション学部 理学療法学科   准教授
■ 標題
  呼気筋トレーニングの臨床的有益性-脳血管障害における摂食嚥下・咳嗽機能での検証-
■ 概要
  目的:咳嗽力を高めるための呼気筋トレーニング(以下EMT)が摂食嚥下障害にも有効と言われているが,脳血管障害での報告は少ない.今回,摂食嚥下障害を有する脳血管障害患者にEMT による咳嗽や嚥下への効果について検証した.
方法:摂食嚥下障害を有する脳血管障害患者に対し,最大呼気圧の75%強度でEMT 負荷圧を設定し, 1 日25回,週5 日の頻度で4 週間EMT を実施した.その前後で呼吸筋力,咳嗽時最大呼気流量,嚥下機能検査,発声機能検査,肺機能検査を測定し比較検討した.
結果:16例の患者にEMT を実施し,呼吸筋力,嚥下機能,咳嗽時最大呼気流量,発声機能,肺機能において有意な改善を認めた.また,嚥下に関連する主観的症状の有意な改善も認めた.
結論:摂食嚥下障害を有する脳血管障害患者へのEMT 実施は,気道分泌物喀出能の改善や誤嚥リスクを軽減することができ,誤嚥性肺炎予防の手段として期待できることが示唆された.

  ◎俵祐一、藤島一郎、有薗信一、森下一幸、花井聡、岡田芳郎、片桐伯真、神津玲
  共著   日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌   日本呼吸ケア・リハビリテーション学会   28(2),279-285頁   2019/11