ワクダ カヨ
  和久田 佳代   国際教育学部 こども教育学科   教授
■ 標題
  巧技台の「ハシゴ渡り」の動作発達特性-縦断的データの分析および体力測定値との関係から-
■ 概要
  幼児期における巧技台のハシゴ渡り動作の習熟過程を観察的に評価し、質的な側面から発達特性を明らかにすることを目的とし、静岡県にあるA認定こども園の幼児を対象にハシゴ渡り測定を実施した。
観察的評価指標を作成し評価した結果、3歳児クラスでは膝をついて四つばいで渡る(16.7%)、しゃがんで渡る(21.4%)や高ばいでも一つ一つ進んで渡る(54.8%)幼児が多く、同側(4.8%)や交差(2.4%)で渡る幼児は少数であった。4歳児クラス、5歳児クラスと進むにつれ、四つばいやしゃがんで渡る幼児が減り、5歳児クラスでは、四つばいおよびしゃがんで渡る幼児は皆無となり、全員が高ばいで渡ることができ、同側(19.0%)や交差(38.1%)で進む幼児が半数以上であった。ハシゴ渡り測定のタイムと体力測定値とを主成分分析した結果、ハシゴ渡りはとび越しくぐりと同様に調整力をみることができる種目といえた。
巧技台のハシゴ渡りは、タイム(量的)測定と観察的(質的)評価の両方の視点から評価することができ、平均台を立って渡るより落下する危険も少なく安全に実施できる調整力をみる有効な種目であると考えられた。

  単著   幼児体育学研究   日本幼児体育学会   15(1),19-32頁   2023/12