オオハラ シゲヒロ
  大原 重洋   リハビリテーション学部 言語聴覚学科   教授
■ 標題
  難聴児療育の専門性と児童福祉法改定の課題:一元化がもたらす矛盾と今後の展望
■ 概要
  本稿は,2024年の児童福祉法改定により,主たる対象を難聴とする児童発達支援セ
ンター(難聴児通園)の専門性が失われる可能性について検討した.難聴児通園は,言語
聴覚士による療育を提供してきたが,改定により一般的な児童発達支援と同様の人員配置
基準が適用され,専門性の維持が課題となる.本稿では,難聴児療育の歴史的変遷と現状
を整理し,出生密度を基にした地域分類モデルを提案した.広域拠点施設としての役割を
持つ難聴児通園が,身近な施設との連携を強化し,効率的な療育体制の構築を担う重要性
を論じた.また,難聴児の出現率の少なさを踏まえ,広域的なネットワーク化と資源の有
効活用の可能性について検討した.本稿は,難聴児療育の専門性を確保するための政策的
課題と将来の方向性について示唆を提供する.

  単著   リハビリテーション連携科学   日本リハビリテーション連携科学学会   26,59-70頁   2025/09