オオハラ シゲヒロ
  大原 重洋   リハビリテーション学部 言語聴覚学科   教授
■ 標題
  中等度難聴児におけるナラティブ構成の特徴と関連要因の検討
■ 概要
  聴覚音声モードにある中等度難聴幼児学童5名(平均聴力レベル 61.1±5.3dBHL) のナラティブ発達の特徴について,高重度児5名(97.2±15.6dBHL)と比較して,マク ロ,ミクロの構造を評価し,関連する要因を検討した。マクロ構造については,中等度難 聴児は29.2±3.9%であり,高重度群50±12.1%より構成要素の使用率が少なく遅滞を示 した。ミクロ構造では,結束性について難聴程度による差はなかったが,中等度難聴群で は,ナラティブを構成する異なり語彙数が少なかった(中等度 : 18±4.9語,高重度 : 31 ±3語)。中等度難聴児のナラティブの遅滞に関連する要因として,療育開始の遅れと, 養育者のコミュニケーションスキル要因に関与を認めた。中等度難聴児では,個別に発達 を評価し,必要に応じて養育者と連携して早期からコミュニケーション支援の体制を構成 することの重要性が示唆された。
  大原 重洋, 廣田 栄子, 大原 朋美
  共著   AUDIOLOGY JAPAN   (一社)日本聴覚医学会   63(2),122-133頁   2022/04