キムラ ノブオ
  木村 暢男   看護学部 看護学科   准教授
■ 標題
  在宅認知症高齢者が精神科病院への入院に至る要因と多職種連携の課題
■ 概要
  自宅で暮らす認知症高齢者が精神科病院への入院に至る過程において、多くの専門職が関わり支援していると考えられるが、入院の要因との過程における多職種連携の実態は明らかなっていない。本研究は、入院の要因を探り多職種連携の課題を明らかにするために、地域で暮らす認知症高齢者を支援する専門職に対し、郵送での無記名自記式質問紙調査を実施した。対象は居宅介護支援事業所又は地域包括支援センターに所属し、過去3年以内に精神科病院に入院した在宅認知症高齢者と関わった介護支援専門員で1施設1人とした。調査は2013年11~12月に実施し、分析は質的帰納的手法で行った。その結果、分析対象の14人の在宅認知症高齢者は、ケアの不安定な供給、服薬困難な事態、専門職連携の希薄な状況下で、認知症の進行やBPSDが増強し、家族による在宅介護が困難な状況に陥ることにより、緊急対応として精神科病院への入院に至っていた。そして、早期からの専門的な認知症治療体制と多職種連携による生活支援体制の構築が、精神科病院入院での集中的治療を回避し在宅生活を維持するための方策のひとつであることが明らかになった。
  共同研究者:木村暢男、加賀田聡子、清水賢司、服部ゆり子、大金由美子、竹崎恵子、田中敦子
  共著   日本福祉大学社会福祉論集   日本福祉大学   (134),173-187頁   2016/03