サトウ アツノブ
  佐藤 豊展   リハビリテーション学部 言語聴覚学科   准教授
■ 標題
  健常高齢者の嚥下における舌骨下筋群の筋活動時間の検討
■ 概要
  本研究の目的は,一回嚥下量が変化した際の舌骨上筋群と舌骨下筋群の筋活動時間から,舌骨下筋群の作用を検討することである.対象は健常高齢者16名 (男性8名,女性8名,70.0 ± 3.9歳)とした.測定課題は空嚥下と液体2ml,5ml,10ml,20mlの5条件とした.電極は舌骨上筋群と胸骨舌骨筋に相当する舌骨下筋群に貼付した.測定項目は舌骨上筋群と舌骨下筋群の嚥下における筋活動の開始時間,終了時間,および持続時間とした.両筋群の筋活動開始時間差および終了時間差には,一回嚥下量により有意差を認めなかった.筋活動持続時間は一回嚥下量と被験筋に交互作用,および主効果を認めなかった.舌骨下筋群の筋活動は舌骨上筋群にやや遅れて開始し,終了時間も舌骨上筋群にやや遅れて終了していた.舌骨下筋群は,嚥下において舌骨上筋群の拮抗筋としての作用を担っており,舌骨・喉頭挙上の安定を図るために引き下げる役割を担っていることが示唆された.
  佐藤豊展,谷合信一,秋山直登,鈴木優希,櫻井隆晃,川上里奈,毛利永吏子,柴本 勇
  共著   嚥下医学   12,180-188頁   2023/09