ヨシモト ヨシノブ
  吉本 好延   リハビリテーション学部 理学療法学科   教授
■ 標題
  股関節離断患者の自宅退院後の股義足使用時間は短い:1 症例での検討
■ 概要
  股関節離断患者の股義足に関する報告は少なく,股義足使用患者の自宅退院後の義足使用時間はほとんど検討されていない.本研究の目的は,自宅退院後の股義足患者の義足使用状況を1症例で明らかにすることであった.症例は,40歳代前半の股関節離断後のカナダ式股義足使用患者であった.自宅退院後6か月間の義足使用状況を,オムロン活動量計Active style Pro HJA-750Cを用いて測定し,理学療法外来日と通常時別に評価した.また,義足の使用状況を問診で評価した.結果,理学療法外来日の義足使用時間は,239.7分/日であったが,通常時の義足使用時間は26.7分/日と短く,通常時の使用状況は,掃除や料理などの屋内活動に限定されていた.本症例は若年であり早期に股義足歩行を獲得したが,股義足装着時の圧迫感や不快感が強く,義足使用時間が短かったことが示唆された.理学療法士として歩行獲得だけでなく,義足の作製や調整,義足を使用していない原因の把握などの義足を日常的に使用できるための関わりが求められることが考えられる.
  芦澤遼太,吉本好延,中村吏沙,大場慶宏,有本直人,長尾泰史,片桐伯真
  共著   静岡理学療法ジャーナル   (40),48-52頁   2020