ヨシモト ヨシノブ
  吉本 好延   リハビリテーション学部 理学療法学科   教授
■ 標題
  歩行速度と下肢荷重率は脳卒中患者の歩行自立度の判別に有効である
■ 概要
  脳卒中患者の歩行自立度の判別には、複数の評価の組み合わせが有効と考えられる。種々の先行研究は、歩行自立度の判別に単変量解析であるReceiver Operating Characteristic曲線を用いてカットオフ値を算出している。しかし、歩行自立に関連する因子は複数あり、多変量解析を用いることで判別精度が高まる可能性がある。本研究では、脳卒中患者76名を対象に、ロジスティック回帰分析を用いて判別精度の検討をした。結果、歩行自立度に関連する因子には、歩行速度(β=0.077,p=0.004,odd比1.080,95%Cl1.025-1.139)、麻痺側下肢荷重率(β=0.108,p=0.014,odd比1.114,95%Cl1.022-1.214)が抽出され、回帰式はScore=-10.278+0.108×麻痺側下肢荷重率+0.077×歩行速度であった。歩行速度のみのArea Under Curve(AUC)は0.94であり、歩行速度に麻痺側下肢荷重率を加えるとAUCは0.97に上昇した。脳卒中患者の歩行自立度の判別には、歩行速度と麻痺側下肢荷重率の評価の組み合わせが有効であり、評価を組み合わせることで高い判別精度の回帰式を得られる可能性が示唆された。
  望月瑛里  芦澤遼太 山下和馬 吉本好延
  共著   静岡理学療法ジャーナル   (39),31-35頁   2019/09