ヤベ ヒロキ
  矢部 広樹   リハビリテーション学部 理学療法学科   教授
■ 標題
  外来通院透析患者の転倒予測指標としての歩行周期変動の有用性
■ 概要
  【目的】歩行が自立した外来通院中の透析患者における,転倒リスク指標としての歩行周期変動測定の有用性を明らかにする.【対象】屋内歩行の自立した外来通院中の維持血液透析患者207例が対象である.【方法】測定項目は,10m区間内に出現した全歩行周期の平均時間とその標準偏差から算出した歩行周期変動係数,身体機能として握力と除脂肪量,動作能力としてShort Physical Performance Battery(SPPB)とした.2年にわたり転倒の有無を前向きに調査し,測定項目の転倒リスク指標としての有用性をハザード比(hazard ratio;HR)と95%信頼区間(95% confidence interval;CI)から検証した.【結果】歩行周期変動係数が転倒の独立した危険因子として抽出された(HR:1.06,95% CI:1.01~1.12).なお,年齢,透析期間,栄養状態,糖尿病と整形外科疾患の既往にて調整後も同様の結果が得られた(HR:1.07,95% CI:1.01~1.12).【結語】歩行が自立していたとしても,歩行リズムの不規則性を捉えた歩行周期変動係数の大きい患者ほど転倒しやすいことが明らかとなった.歩行周期変動係数は,身体機能や動作能力の保たれた透析患者における転倒リスク指標としての有用性が示唆された.
  河野健一 矢部広樹 森山善文 森敏彦 白木涼太 西田裕介
  共著   総合リハビリテーション   45(7),741頁   2017/07