ヤベ ヒロキ
  矢部 広樹   リハビリテーション学部 理学療法学科   教授
■ 標題
  視床出血患者における皮質脊髄路走行領域の損傷度と下肢の運動機能との関係
■ 概要
  【目的】皮質脊髄路走行領域の損傷度と回復期リハビリテーション病棟(以下,回復期病棟)退棟時の下肢の運動機能との関係性を明らかにすることを目的とした.【方法】対象は視床出血患者とし,発症早期のコンピュータ断層撮影(computed tomography:CT)画像にて皮質脊髄路走行領域(側脳室レベルの放線冠部と松果体レベルの内包後脚中部)の全体面積と出血面積を測定し,出血面積/全体面積×100(%)にて損傷度を算出した.皮質脊髄路走行領域の損傷度をもとに5群に分類し,回復期病棟退棟時のstroke impairment assessment set(SIAS)の下肢運動項目合計点数について多重比較検討,および5点以下(重症),11点以上(軽症)となるか否かを判別するカットオフ値を求めた.【結果】SIASの下肢運動項目合計点数は,60〜79%損傷群と80〜100%損傷群を除くすべての群間にて有意差を認め,損傷度のカットオフ値は,5点以下は65.5%,11点以上は44.0%であった.【結論】皮質脊髄路走行領域の損傷度と長期的な運動機能は一定の範囲で関係性があると示唆された.
  澤島佑規 矢部広樹 足立浩孝 田中善大
  共著   理学療法ジャーナル   60(7),835-843頁   2026/07