ヤベ ヒロキ
  矢部 広樹   リハビリテーション学部 理学療法学科   教授
■ 標題
  透析関連低血圧とshort physical performance battery (SPPB) の低下は透析患者の転倒の強いリスク因子である
■ 概要
  血液透析患者の転倒リスクを予測するうえで有用な指標を明らかにする. 歩行可能な血液透析患者123例を対象に転倒の発生を主要アウトカムとする1年間の前向きコホートを実施した. 身体パフォーマンスに関する指標であるshort physical performance battery (SPPB), 筋力, 筋肉量に加え, 栄養状態の指標や透析に関連する指標の転倒に対するハザード比を算出した. 観察期間内に38名 (31%) が転倒し, 透析関連低血圧 (intra-dialytic hypotension : IDH) が独立した危険因子として抽出された (HR=2.66, p=0.01, Log rank test p=0.002). また, SPPB 7点以下は11点以上と比較して有意に転倒のリスクが高かった (HR=2.41, p=0.02, Log rank test p=0.021). IDHやSPPBの低下は透析患者の転倒リスクを予測するうえで有用な指標となることが明らかとなった.
  河野 健一, 矢部 広樹, 森山 善文, 森 敏彦, 田岡 正宏, 佐藤 隆
  共著   日本透析医学会雑誌   48(11),635-641頁   2015/11