ナツメ マリ
  夏目 麻理   看護学部 看護学科   助手
■ 標題
  褥瘡予防ケアの実践におけるICU看護師の判断プロセス(修士論文)
■ 概要
  ICU看護師は,体格や年齢,基礎疾患などの身体的要因に加え,循環動態の悪化や昇圧薬使用による末梢組織血流量低下,鎮静管理や医療機器装着による活動性低下などの治療的要因を総合的に評価していた.さらに,患者の現在の状態を把握するだけではなく,病態や治療内容の変化が組織耐久性や活動性に及ぼす影響を予測しながら,継続的に褥瘡発生リスクを評価していた.その評価に基づき,生命維持治療による制約下においても,組織耐久性を高めるケア,活動性に応じたケア,外力を排除するケアを組み合わせ,その時点で実施可能な最善の褥瘡予防ケアを選択・調整していた.また,看護師間に加え,医師,理学療法士,管理栄養士,WOCNと情報を共有し,各職種の専門性を統合しながら,患者に応じた予防ケアを最適化するための調整役として中心的な役割を担っていた.
本研究により,ICU看護師の褥瘡予防ケアにおける判断は,患者の身体的・治療的要因を継続的かつ予測的に評価し,その結果に応じて予防ケアを選択・調整するとともに,患者の状態変化に応じて再評価を繰り返す循環的なプロセスであり,チーム内および多職種との協働を基盤として成り立つことが示された.

  単著   聖隷クリストファー大学大学院      2026/09